新型コロナウイルスに214人が感染し、43人が死亡。国内最大規模の院内感染を招いた永寿総合病院・湯浅祐二院長の記者会見が1日に行われた。 会見の資料として、看護師や医師などの手記を公開したことについて、「自分たちの失敗を美談にすり替えるな!」といった批判が一部あったようだが、個人的には、質疑応答も含めた1時間20分超にわたる記者会見は、1ミリの無駄もない、実に誠実な会見だったと受け止めている。 特に、批判の的となった“戦場”を経験したスタッフの生きた言葉=手記は、未知のウイルスの脅威を知る上で極めて重要な資料だったし、湯浅院長が時折声をつまらせ、明かした事実も、実に考えさせられる内容だった。 感染症に襲われた医療現場のリアルは、働くということ、役割が人に与える影響力、ミッション、存在意義、チームなど、根本的な問いを投げかけていた。 集団感染の現場の記録を次に生かすには たくさんの患者さんの