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ブックマーク / www.hkg.ac.jp/~sawada (1)

  • デュルケームの社会学(1)―『自殺論』を読む

    これまでに紹介したサン・シモン,コント,マルクスといった人たちの共通点はかれらが貧乏暮らしをしていたことだろう。かれらの時代,社会学やそのほかの社会科学の研究で生計を立てるのはむつかしかった。今日では,大学で社会学を教え,(金持ちになるのは不可能だが)社会学を研究して暮らしていく道が開かれている。ある学問が確立するとは,大学でその学問を教える教員が採用され,さらに,その講座や学部がつくられるということをも意味する。デュルケーム(Durkheim, Émile, 1858-1917)の生涯は,下の年表に記したように,学者として順調そのものの波乱のない人生である。ただし,史上初の社会学の教員,史上初の社会学講座,史上初の社会学の専門誌や社会学会の創立など,史上初という形容詞が何度も出てくる点が,並の学者とちがう点である。その意味でも,デュルケームは社会学が確立するうえで最も大きな役割を果たした

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