20代でベトナム戦争を従軍取材し、報道写真界の最高の栄誉といえる世界報道写真大賞やピュリツァー賞を立てつづけに手にしたコンバット・フォトグラファー(戦争写真家)、澤田教一。「死神に見はなされた男」との異名で呼ばれるも、絶頂の最中に銃弾に倒れた。34歳だった。青森生まれの寡黙な高卒の青年が戦場に身を投じ、戦争の最大の犠牲者といえる住民にカメラを向け、「世界のサワダ」にまでのぼりつめた。いま、澤田の大規模な展覧会が催され、戦争という圧倒的な現実が衝撃をもって伝えられている。(徳山喜雄/Yahoo!ニュース 特集編集部)