帯は着物の付属品のようなイメージがあるが、じつはとても大切なのだ。 そこで、以前男性向けの着物について取り上げたが(既出コネタ)、今度は帯について専門店「帯や」で聞いてきた。帯が今のようになったのは、いつ頃からですか? 「安土桃山時代までは、帯といえば幅はなく細長いものでした。それが江戸時代中期に入ると革新的な変化を遂げます。歌舞伎がファッションリーダーとしての役割を持ち、衣装の影響から帯も幅の広い、女性らしさを表現したものとなったのです」 幅が細いということは、帯の結び方も今より簡単だったのだろうか。 「そうですね。帯の幅が広くなったことで、一人で結ぶことが難しくなりました。結果、着付師という職業が生まれました。当初、帯の結び方は前後左右どこでもよく決まりはありませんでしたが、未婚者は背中、既婚者は前で結ぶように定着したのもこの頃です。また、お太鼓結び、帯揚げ、帯締め等、現在でも知られて