アニメ画像を無断使用してコンピューターウイルスを作成したとして、大学院生が著作権法違反容疑で逮捕された事件で、容疑の対象になったウイルスは作動すると新たなウイルスに感染する連鎖型だったことが26日、京都府警の調べでわかった。最初のウイルスを駆除しても次のウイルスが残り、被害が継続する悪質なタイプという。府警は原型のウイルスを開発した大阪電気通信大学の大学院生、中辻正人容疑者(24)がより巧妙さを増した亜種に進化させたとみて調べている。 調べでは、摘発された「クラナドウイルス」は中辻容疑者が数年前に作成したと供述した「原田ウイルス」の一種で、ファイル共有ソフトなどを通じて感染。アニメ動画に見せかけたファイルを実行すると、パソコンに保存した文書やメールなどのファイルをアニメ画像に置き換えて破壊するほか、中辻容疑者が開設した別のサイトに自動的に接続して、新たなウイルスをダウンロードしてしまう。