リウーがいる。 カミュの小説『ペスト』に出てくる医者のリウーだ。 でも、リウーがいくらペストと闘おうと奔走しても、脚光を浴びるのはイエズス会の神父・パヌルーなんだよな。 「ペストは神が与えた試練。死んだら聖者となる。そのまま受け入れろ」。 これって、今も変わらないよな。 徹底して自己の利益を追い求める現代社会では、色々な意見があるけど「若者は外出する」が一番お得で正解（あるいはそう思わせる）。 これ、パヌルー神父が打ち出したことと、自分が幸せになりたいって意味では違いはないんじゃないかな？ これは批判ではないし、悪いことではないと思うけど。 まあ、でもリウーは報われねえよなあ。 で、リウーが「何のために」闘っていたかっていうと、正直わからない。 というか、増田と同じように、リウー自身が問い続けていたことだと思う。 ただ、俺はリウーの姿を見て、月並みだけど「命のために」って言葉が思い浮かんだ