富山県内でこの冬、地下水の減少が深刻だ。 富山市内の観測地点で、地下水が「安全水位」を下回ったのは、2016年度は7日、15年度は4日だったが、今年度は1月だけで12日にのぼった。大雪の影響で地下水を使う消雪装置の使用が増えたことが要因で、県は「地盤沈下などの影響が出る可能性もある」として節水を呼びかけている。 大和高岡店(高岡市御旅屋町)に隣接する駐車場では、5日から消雪装置の水が出なくなり、6日は終日、駐車場の利用を中止した。地下水の枯渇が原因で、担当者は「こんなことは初めて」と驚く。 県は現在、富山市奥田北、高岡市能町、射水市作道の3か所で、24時間体制で地下水の水位を観測している。富山市の観測地点の場合、地下水の平均水位(昨年度)は地下2メートル。地下水の使用が増えると水位が下がるが、地下10メートルの「安全水位」を下回ると、地盤沈下や、水圧が低下して海水が流れ込む「塩水化」が起き