人気マンガ『ゴールデンカムイ』が最終章をむかえている。明治末期の北海道・樺太を舞台にした、金塊をめぐるサバイバル・バトル漫画として有名な本作だが、丁寧な調査にもとづいて描かれた北方の人々の生活も大きな魅力のひとつである。 今回は、大阪・国立民族学博物館(みんぱく)の研究者で、狩猟とビーズを専門に研究されている池谷和信さんに、アイヌ文化の中でも特にアクセサリーやビーズなどの「装身具」についてお聞きした。 池谷和信 民博・人類文明誌研究部・教授 日本のマタギからアフリカ・極北・アマゾンのハンターまで、世界中の狩猟に参与してきました。近年は、世界各地のビーズをとおして人にとって美しさとは何かに関心があります。 研究よりゴールデンカムイの方がおもしろい ーー今回は『ゴールデンカムイ』についてお聞きしたいのですが、池谷さんは『ゴールデンカムイ』を読まれたことがありますか? 27巻まで読みました。研究