JR九州が2014年中に、農業専門の新会社設立を計画していることが分かった。現在は、子会社3社が九州各地で主に野菜類を生産しているが、各社の農業部門を新会社に集約して一本化し、本業の鉄道事業の赤字を補う新規事業の柱の一つとして育てたい考えだ。安倍政権が目指す成長戦略の重要分野の一つに農業があり、今後規制改革が進み、企業の農業参入の可能性が拡大することも視野に入れている。全国のJRグループで農業専門会社を設立するのは初めて。 新会社は、JR九州が100%出資する完全子会社となる見込み。「ホールディングス(持ち株会社)のような事業形態」(同社首脳)を想定しており、新会社が直接手がける事業と、子会社が作った既存の農業生産法人などで担う事業の2本立てにする。農地は主に休耕地を借りて活用することで、地域活性化に貢献する狙いもある。新会社は3年後をめどに黒字化を目指す。 JR九州は10年、大分市の子会