かつて、どこの中華料理店やラーメン店にもあったのがタンメン。しかし、時代の流れの中で、いつのまにか多くの店のメニューから消えていった。厳密に調べたわけではないが、近頃のラーメン店でタンメンを扱うところはむしろ少なく、メニューにその名を見つけると懐かしく感じるほどだ。 一般的なタンメンは、塩味のスープに、麺と野菜や豚肉を合わせる。東日本を中心に食べられており、西日本ではその名前すら知らない人も多い。今回は、脇役に追いやられた感のあるタンメンを、中核のメニューと位置付ける「タンメンしょうや」を取り上げる。 千葉県佐倉市。JRの物井駅から少し離れたところにこの店はある。周辺を田んぼに囲まれ、席数49と20台分の駐車場スペースを持つ、一軒だけのいわゆる家族経営の零細ラーメン店だ。 駐車場には自動車がどんどん吸い込まれ、行列が絶えない光景から人気店であることが伺える。その繁盛ぶりからは、一時期給与も