身の回りには、さまざまなエネルギーが存在しています。例えば、光、機械の振動や廃熱、人間や動物の動き、体温、川の流れや海の波などの自然の動き、橋やビルディングなど大型構造物の振動。テレビやラジオ、無線機などが発する電波(電磁波)もエネルギーになります。それぞれ電力に変換するための原理や仕組みが異なります。 光を電力に変換する技術は、すでに多くの人が知っていると思います。太陽電池を使った発電システムが、家庭にも普及しているからです。ただし、こうしたシステムに使われている太陽電池の多くはシリコン(Si)を素材に使ったもので、エネルギーとして屋外の太陽光を利用することを前提としています。エネルギー密度が小さい室内光の下では、発電量が桁違いに小さくなってしまいます。このため、室内光に適した発電特性と、太陽光向けの太陽電池よりも高い発電効率を備えた太陽電池が必要です。こうした要求に対応する技術として、
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