寸志滑稽噺百席とは:珍しいネタを増やすのもいいが、立川寸志はどこでもできる、絶対にウケる、汎用性の高い滑稽噺を二ツ目のうちに増やすべきではないか。それが杉江松恋の提案でした。年6回、三席ずつを積み上げて真打になるまでに百席を積み上げる会がこうして始まったのですが。杉江松恋(以下、杉江) さて、次は第3回。2017年6月30日の開催で、7、8、9席目は「だくだく」「犬の目」「青菜」でした。 立川寸志(以下、寸志) はい。 ■「犬の目」【噺のあらすじ】 眼病を患った男を手当するため、医者は眼球をいったん取りだす。だが日干ししていた眼球をなんと野良犬が食べてしまった。慌てず騒がず医者は犬の目を代わりに入れるという。 杉江 このときのネタおろしはなんですか。 寸志 「犬の目」です。これは、サイズ的にも内容的にも滑稽噺ですよね。寄席サイズだし。ただ、今のお客さんは「犬の目」って嫌いなんですよ。この日
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