今でも「プロとしてやっていける」と断言することはできない 私は師匠のところに入門したのは11歳のときで、小学校5年生でした。まだ小学校5年生ですから、進路のことなんて深く考えてなかったんです、本当に(笑)。 ただ、将棋のプロを目指す人は、養成機関という学校に入るのですが、養成機関に入ってからは20歳までに初段、25歳までに四段に昇格しなければならないという年齢制限があって、どんどん人が辞めていきます。そこで去っていく人たちを見ていると、さすがに小学生でも「遊び半分でやっていちゃいけないんだな」という気持ちになって、自然に「将棋でプロを目指してやっていこう」と思いました。 「いつからプロとしてやっていける自信を持ったか」ですが……なかなかいつまで経ってもそういうものは持てないです。将棋界は結果を出せなければどんどん辞めていく制度になっているので、そういう安定を実感できる瞬間はないということだ