九州電力玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町)のプルサーマル発電で、経済産業省原子力安全・保安院は2日、九電に営業運転の許可を出した。電力各社のトップを切り、プルサーマルの国内初の営業運転が始まった。 保安院は1日から、3号機の最終検査を実施し、2日午後、使用前検査合格証と定期検査終了証を九電に手渡した。九電の眞部利應社長は「エネルギー資源に乏しい我が国では原子燃料サイクルの確立が不可欠であり、プルサーマルの着実な推進が重要。今後も安全確保を最優先として着実に取り組む」とのコメントを発表した。 3号機は10月18日までにMOX(プルトニウムとウランの混合酸化物)燃料16体分を含む全燃料集合体を取り付け、11月9日から試運転による発電を開始、各家庭への送電を始めた。 国内のプルサーマル発電は、四国電力が伊方発電所3号機で来年1月以降、中部電力が浜岡原発4号機で来年度中に順次開始する予定。【石