パーソナルデータに関する検討会では、プライバシーを保護しつつ個人データを活用する方策を議論した。ただし、データごとに個人の特定しやすさなどによって扱いが異なり、盲点も存在する。各種データをひもづける識別子のほか、Web行動履歴、購買履歴について、注意点と活用のポイントを整理する。 識別子(ID):種類で異なる保護レベル 大量の情報を扱うデジタルの世界では、個人に対して番号や記号による識別子(ID)が振られて、様々なデータがひも付けられる。識別子は一般に、利用期間が長く利用範囲が広いほど、プライバシーへの影響度が高い(図1)。図の右上に位置するほど、ひも付けられるデータが増え、保護が必要になる。「個人特定性低減データ」の作成時には、識別子の保護レベルを考慮し、提供先に別の識別子を渡すか省くかを判断する必要がある。