阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月19日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」7――ツギハギに追われる蟻地獄 ワシントン・ポストの論調が、ソニーBMG製音楽CDのコピー制限プログラム(XCP)問題の帰趨を決めたといっていい。悪意はなかったと弁明しながらも、ソニーBMGの下請けであるソフト開発会社F4I(ファースト4インターネット)が、XCPの「覆面」機能を外すパッチ(修正プログラム)を無料配布しはじめたのは、「パソコン内にもぐりこみ、検知されないよう“雲隠れ”するなんて、一流企業にあるまじきハッカーの手口ではないか」と指摘されたのが利いたのだろう。 が、これがイタチゴッコの悪循環の幕開けになる。CDに仕込まれた「スパイウエア」を最初に暴いたフィンランドのセキュリティ専門家、マーク・ルシノビッチ氏が、11月4日に早くもこのパッチに噛みついた。またプリンストン大学コン