いまいちパッとしなかった池袋が変貌している?(写真は、池袋の舞台芸術交流センター「あうるすぽっと」で行なわれた演劇の様子。撮影:宮川舞子) 山の手線内の一等地に立地する大都市ながら、新宿や渋谷ほどの活気やにぎわいがない――。なんとなく残念な印象のあった池袋が、近頃大きく変貌している。「週末がにぎやかになった」「若者も安心して立ち寄れるようになった」との声が、頻繁に聞かれるようになったのだ。 実際、週末には街中で、音楽祭や演劇などのイベントが頻繁に開催されている。街のイメージの変化とともに、住まいを池袋に移す若い世帯も着実に増えている。 こうした変化の背景には、池袋を擁する豊島区の「大胆改革」があった。改革を率いるのは、古書店の店主や、地元商店街の青年部長を務めた高野之夫区長。周囲の冷たい視線をよそに、1999年の就任時から文化事業に力を入れ、街を“変革”してきた。 なぜ、池袋に「文化