蚊取り線香発祥の地・和歌山県有田市で、地元の除虫菊を使って2011年から市内で唯一の国産の蚊取り線香を製造していた「石井除虫菊工業所」(有田市野)が、10月31日付で製造を停止したことがわかった。軌道に乗れば地元の新たな観光資源になるとも期待されていたため、関係者は無念の表情を浮かべる。 同工業所は1966年に設立された。今年10月時点で従業員は7人。2011年、それまで続けていた大手蚊取り線香メーカーの下請けをやめて、市の観光資源にしようと地元で除虫菊の栽培を始めた。 かつて「白いじゅうたん」と形容され、市を象徴する花だった除虫菊。同工業所は満開の時期を迎えると、畑を無料公開したり、県と連携して蚊取り線香の手作り体験を企画したり、少しでも多くの人の目に触れるような機会を作った。 そのうえで試作を重ね、今年5… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こち
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