【北京=川越一】今年のノーベル医学・生理学賞に中国人として初めて女性薬学者の屠ユウユウ氏(84)が選ばれ、中国国内で反響が広がっている。 中国人では最近、2010年に民主化活動家の劉暁波氏がノーベル平和賞を受賞。12年には作家の莫言氏が文学賞を受賞した。しかし、中国本土の科学者がノーベル賞を受賞できない状況に、「中国に真の科学者はいない」といった自虐的な声が挙がっていた。 屠氏の受賞が伝えられると、中国のネット上には「屠ユウユウは中国籍で、真の中国人だ。偽物の洋鬼子(西洋人)ではない」「本当の意味での、初めての中国人の受賞だ」などと称賛する書き込みが殺到した。 屠氏は1930年、浙江省寧波市に生まれた。北京大医学院で、中国では人気が低かった生物薬学を学んだ。漢方薬などを研究し、中国中医科学院の主席科学者に就任したが、博士号や海外留学経験を持たず、学士院会員でもない「三無教授」として知られて
![【ノーベル賞受賞】中国人薬学者の屠ユウユウ氏は博士号も留学もない「三無教授」だった…中国で偽物じゃないと称賛の嵐(1/2ページ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f32d5db413dbf2394d039d6a10cf95a0648a4246/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fcommon%2Fimages%2Fogp_world.jpg)