世界中が驚いた米大統領選でのトランプ氏の「独走」、そして本命視されていたヒラリー氏の苦戦。メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』はこの選挙戦を「惨憺」を通り越し「漫画的」であるとし、それは「崩壊過程に入ったアメリカが針路を見失っている現れだ」と厳しい論を展開しています。 老帝国アメリカの徘徊癖・暴力癖をどう介護するか アメリカの大統領選挙では、史上空前の珍風景が展開されている。私も長年、米大統領選は強い関心を持ってウォッチしてきたが、こんな惨憺たるというか、それを通り越して漫画的とさえ言える争いに迷い込んだのは見たことがない。共和党のトップを走っているドナルド・トランプというのは、ほとんど酔っ払いのオジさんでしょう。石原慎太郎と橋下徹の悪い所だけ寄せ集めて、それに浴びるほど焼酎を飲ませて演壇に送り出して、くだをまかせて面白がっているようなものだ。たちまち消え去るかと思えば、2月23日の