いきなり別の本の話を枕にするが、『カチン族の首カゴ』という本がある。 陽気な人好きする性格の日本兵が、カチン族といういわゆる人食い人種に迎えらえて王様になるというドキメンタリーで、王様になった本人が書いている。 それもカチン族だけでなく、戦争中だから戦争の邪魔になるとイギリス軍に見捨てられていったイギリス女性や子供達もいて、彼らも日本兵の王様を慕う。 彼は非常に善政を敷いて、戦勝国のどこにも成立しなかったようなインターナショナルな共同体を作ってしまう。 最後に日本軍に見つかって帰還命令が出る。 カチン族も他の人たちも是非残ってくれというのだけれど、本人もこのまま帰って人殺しに荷担するよりも、この人たちのために王様でいることの方が人間として尊い生き方のような気がするのだけれど、結局泣く泣く帰っていく。 やがて、日本軍とカチン族は敵となり、時は流れ、日本は敗戦を迎える。 『ルワンダ中央銀行総裁