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ブックマーク / readingmonkey.blog.fc2.com (14)

  • 無料で手に入る実力→近代デジタルライブラリーから迎えた100の辞書たちを紹介します

    翻訳家の世界では「辞書は金で買える実力」という。 今回は無料かつ合法的に手に入る実力=辞書の話を。 国立国会図書館が所蔵する明治・大正・昭和前期の資料を公開している近代デジタルライブラリー(http://kindai.ndl.go.jp)には、当然ながら、この時期に出版された多くの辞典・事典が含まれる。 半世紀以上も前につくられた辞書なんて使い物にならない、と最初から切って捨てる人もいるかもしれない。 しかし大部の辞典・事典を出版するという企画は、そもそも簡単に実行できることではない。実行したとしても完成にこぎつけるには長い時間がかかる(広辞苑程度の1冊ものの辞書ですら10年近くかかるのだ)。長い年月と膨大なマンパワーを投じれば、当然値段も高くなる。買い手は限られる。その辞書が前人未到のものであればあるだけ、それを過去のものにする辞書はなかなか(ほとんどの場合ずっと)現れないのだ。 つまり

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  • 今度こそは→難解な哲学書を読めるようにする16の新書

    文章を読むときのアタマの情報処理は、大きく分けると次の2つがある。 文章から情報を組み上げる(文章→アタマ)処理と、頭の中の情報をの情報と結びつける(アタマ→文章)処理だ。 すぐにわかるように、自分の中に、そのの内容と結びつけるものが少ないと、文章から情報を組み上げる(文章→アタマ)処理が優勢となる。 実は、文章から情報を組み上げる(文章→アタマ)処理だけの読書はつまずきやすい。 頼りになるのが文章から来る情報だけになるから、単語や語句に、文や段落のつながりに、文章のテーマや取り上げられるトピックに、そのどこかに分からないところがあると、途端に理解に支障が出るからだ。 逆に、自分のアタマから文章へ向かう情報が豊富だと、文章から来る情報に不明な点があっても、何とか進むことができる。 このことは、特に難しいや外国語のを読むときには、心にとめておいた方が良い。 アタリマエのことだけれど、

    今度こそは→難解な哲学書を読めるようにする16の新書
  • 62の言葉を英語で独習するリスト/Teach Yourself Complete Courseシリーズ

    Beginner's course List Complete Course List 語学の教科書は、おおざっぱに分けると「コース型」と「文典型」に分かれる。 「コース型」は中学校・高校の英語のリーダーなどでおなじみの通り、文章や会話を通して基的な文法事項から少しづつ学んで行くタイプのものである。 「文典型」は、要するに文法書なのだが、品詞別や文法のカテゴリー順に、文法事項が配列してあるもの。 昔は(とくに古典語だと最近まで)、解説の無い素の素材から採って来たものを編集した読に、文典を調べつくしてなんとかするというスタイルだった。 基礎トレや型の練習なしで、いきなり組み手をするようなもので、それでできるようになるのだけれどケガ人や途中退場者も少なくなかった。 「コース型」は、そうした反省の上に立ってつくられた現代的教材ではあるが、「コース型」をやっていても、どうしても分からないところ

    62の言葉を英語で独習するリスト/Teach Yourself Complete Courseシリーズ
  • 英単語の過剰学習にGoogleを使い倒すための+4クリックで英単語の定着率を飛躍的にあげる(追記あり)

    単語が習得されるには、異なる文脈で6、7回出会うことが必要だという(Nation, I. S. P. (1990). Teaching and Learning Vocabulary (Teaching Methods). New York: Newbury House.)。 今日では、ネットに接続できる環境なら、初出の英単語でも、1~3クリックで、何千という用例を見ることが可能だ。 しかし、ただ読んだだけの単語は忘れやすい(Waring, R. &M. Takaki (2003)"At What Rate Do Learners Learn and Retain New Vocabulary from Reading a Graded Reader?" Reading in a Foreign Language 15: 130-165)。 簡単に意味が分かると、その単語を「深い処理」する

    英単語の過剰学習にGoogleを使い倒すための+4クリックで英単語の定着率を飛躍的にあげる(追記あり)
  • 一人で読めて大抵のことは載っている教科書(洋書編):数学からラテン語まで(追記あり)

    (ブックリスト各分野へのリンク) 数学 物理学 化学 生物学 医学 人類学 心理学 経済学 政治学 社会学 宗教学 歴史学 哲学 芸術 演劇 文学 音楽 法学 教育 アラビア語・サンスクリット語 古代ギリシア語、ラテン語 はてなブックマークで「そんなもの読むくらいなら洋書読め」と具体的な書名付きで再三にわたりコメントをいただいているmaido99さんに敬意を表して、こんなエントリーをおったててみた。 このエントリーの成否は、「英語?めんどくせー」という人に、洋書で学ぶことのメリットの大きさを示し、対してデメリットが取るに足りないものであることを説得できるかどうかにかかっている。 そういう人の面倒をみたい訳でも、またみなきゃならない訳でもないが、清水幾太郎が珍しく良いことを言ったように、文章と言うものは、自分が「あたかも~であるかのように」書くことで、書きたいことの優先順位が決まり整序がつく

    一人で読めて大抵のことは載っている教科書(洋書編):数学からラテン語まで(追記あり)
  • その国の中央銀行総裁はバスも通せばタンカも切る/服部正也『ルワンダ中央銀行総裁日記』

    いきなり別のの話を枕にするが、『カチン族の首カゴ』というがある。 陽気な人好きする性格の日兵が、カチン族といういわゆる人い人種に迎えらえて王様になるというドキメンタリーで、王様になった人が書いている。 それもカチン族だけでなく、戦争中だから戦争の邪魔になるとイギリス軍に見捨てられていったイギリス女性や子供達もいて、彼らも日兵の王様を慕う。 彼は非常に善政を敷いて、戦勝国のどこにも成立しなかったようなインターナショナルな共同体を作ってしまう。 最後に日軍に見つかって帰還命令が出る。 カチン族も他の人たちも是非残ってくれというのだけれど、人もこのまま帰って人殺しに荷担するよりも、この人たちのために王様でいることの方が人間として尊い生き方のような気がするのだけれど、結局泣く泣く帰っていく。 やがて、日軍とカチン族は敵となり、時は流れ、日は敗戦を迎える。 『ルワンダ中央銀行総裁

    その国の中央銀行総裁はバスも通せばタンカも切る/服部正也『ルワンダ中央銀行総裁日記』
  • 中学数学で「搾取の存在」を証明してみる

    『語学としての数学』を補完する意味で、 「このあたりの数学を学ぶと、こんなことまでできる!!」 といった動機づけ記事を、何回かに分けてやってみようと思う。 動機づけがないと学んでも使わないことになるだろうし、学びだしても途中であきらめる確率が高い。そもそも学ぼうという気が起きない気もする。 なるべく初等的なところから、動機付けを用意したいと思ったので、1回目は中学数学、それも文字式あたりまで、である。 正直、このレベルの数学で、大人がおもしろがれるネタを、浅学の身では見付けることが難しかった。 というわけで、しょっぱなから、こんなネタである(知ってる人はご存知のあのネタである)。 せめて全微分あたりまでいけば、「景気対策なんて相殺されちゃって意味無いぜ」といった「構造改革」な人も寿げる命題を扱えるのだが、全微分どころか偏微分も、高校でも習わないのだそうである。方程式からはじめると、道のりが

    中学数学で「搾取の存在」を証明してみる
  • ホットエントリーに泳ぎつくために問うてみるべき7つの質問、およびその検証

    TopHatebarというブログランキングサイトを見たら、「資料」部門で一位になってました。昨日見たら2位になっていてびっくりしたのですが、1位ライブドアのディレクターさんたちのブログで、向こうはプロだし数人がかりだし、その差はでかいぜ、思っていたので、ちょっと驚きです。「1日天下」でしょうが、ちょうどいい、この機会に、お蔵入りするはずだったエントリーを書いてみます。 ホットエントリーとなるには何が必要か? それをチェックする7つの質問を考えました。 NEW? どこかに新しいところがあるか? ACTION? 行動を喚起する要素を持っているか? KNOW-HOW? 具体的なやり方を提供しているか? EASILY? 理解しやすく、また実行しやすいか? BENEFIT? 何か得になることが載っているか? FACT(not only idea)? アイデア(思い付き)の提示に留まらず、事実(ファク

    ホットエントリーに泳ぎつくために問うてみるべき7つの質問、およびその検証
  • 物書きがネットを使い倒すための7つの検索

    ==ネタ編== まだ書こうとするものがはっきりと見えて来ない段階や、曖昧模糊とした「原初のスープ」にスパイスの一撃を加えたい時など、探してみて見るとよい検索たちです。 ■物語要素事典 古典、民話から小説映画漫画に至るまでを対象に、物語のパーツとなる「物語要素」(物語素)を拾い出し、分類、整理したもの。いわば定番的あらすじ/エピソードの集成なので、ストーリーを考えたり、必要な要素を加えたりする際のヒントになる。 (使用例)上の検索ボックスをつかって ・「"犬" site:http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~kamiyama/」で犬が活躍する物語を探す。 ・「"雨宿り" site:http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~kamiyama/」で雨宿りにまつわるエピソードを探す。 (サイトURL) http://www.aichi-gakuin.

    物書きがネットを使い倒すための7つの検索
  • 雑談の核(コア)となるのはネタではない

    雑談(スモールトーク)は、言葉による毛づくろいである。 重要なのは、何を話すかではなく、どのように話すか(また話さないか)である。 身体に触れなければならない生業の人たちのことを思いだそう。 見知らぬ他人の身体に触れることは、通常はタブーである。そうした行為が許される職業の人たちでも、相手の心理的障壁は無くなったわけではない。一時的に機能低下させられているにしてもだ。 だから、少しでも心理的距離を縮めるために、美容師やマッサージ師は雑談(スモールトーク)する。 もちろん、職業は雑談の必要性を求めても、その技術を保証するわけではない。話を聞けないカウンセラーがいるように、雑談のできない美容師はいる。しかし、あなたや友人が繰り返し指名する者がいるならば、彼らがどのように話すかは学ぶに足りる。あなたが二度と来るものかと思った相手がいるならば、どのように話すべきではないかを学ぶことができる。 英会

    雑談の核(コア)となるのはネタではない
  • 不安・恐怖の呪縛から人生を取り戻す方法/杖はあなたの代わりに歩いてはくれない

    「引っ込み思案で対人スキルが身に付けられない人が先に進むためのただ一つの方法」 というエントリーで、エクスポージャという方法を紹介した。 エクスポージャは不安障害だけでなく、強迫性障害に極めて効果が高いことがRCTを用いた数多くの効果研究からわかっている。近年では、強迫スペクトラム障害(OCSD)が、うつへの適用も行われている。(専門的な情報が欲しい人は、たとえばE&RPで検索すると良い)。 しかし、人から強い抵抗に合うことも多い。 「いまでもこんなに怖いのに、恐怖に直面して、しかもしばらくそのままでいるなんて! そんなことにでもなったら、 (1)恐怖のあまり死んでしまう! (2)ストレスでおかしくなって(社会的に死んで)しまう! (3)確実に何かとんでもないことが起きる!」 などなど。 いくつか確認しておこう。 恐怖を感じない人間、不安を持たない人間はいない。仮にいたとしても、そんな者

    不安・恐怖の呪縛から人生を取り戻す方法/杖はあなたの代わりに歩いてはくれない
  • あなたの地位と人脈は《スモールトーク》が決めている/ダンバー『ことばの起源』応用篇

    非モテ 親父先生! この非モテ、一生のお願いがあって参りました。これが誓いの唐笠血判状です。 親父 いや、もともと一揆の首謀者が分からぬよう、どっちが上かわからんようになってるのが、唐笠血判状なんだが。非モテ非モテと、自分の名前で埋められてもなあ。まあいいや。おまえの気を信じよう。言ってみろ。 非モテ 結局、王道しかないと悟りました。俺にモテるための地味な努力を教えてください! 親父 分かってるのか?地味な努力は牛歩の歩みだ。たとえば、1ヶ月でHな女の子の住所氏名が集まる裏技と、地味な努力があったとする。おまえはどっちを選ぶんだ? 非モテ も、もちろん地味な努力であります!! 親父 なるほど。では、おまえの気に応えるように、おれも気でかかろう。しかし言うまでもないが、地味な努力はスモール・ステップだ。ひとつひとつの段階は実現可能なほどに小さいが、しかしそれ故にまるで進んでないかのよ

    あなたの地位と人脈は《スモールトーク》が決めている/ダンバー『ことばの起源』応用篇
  • 「1日を26時間にする方法」―ミヒャエル・エンデ『モモ』

    あー、忙しい、忙しい。 「お忙しくってなによりでございます」 だれだい、あんたは? 「はじめまして。時間貯蓄銀行より参りました」 なんだい、それは? 時間でも貸してくれるのかい? 「ええ、もちろんです。ただし、最初に預時していただかないといけません」 帰っておくれ。預ける時間なんかないよ。あー、忙しい、忙しい。 「みなさん、そうおっしゃいます。しかし、一日をつぶさに調べれば、5分や10分の端(はした)時間を、どなたも持ち余していらっしゃるもの」 ないったら、ないよ! さあ、帰った、帰った! 「なるほど。そういった寸分を惜しむ方には、我々どもタイム・コンサルティングを行っております。たとえば、この1日を26時間にするコースなど、いかがでしょう?」 なんだって? 1日は24時間と昔から決まってるんだ。寝言を言ってるんじゃないよ。 「確かに。しかし誰かが決めたやり方に、そのまま盲従していては、時

    「1日を26時間にする方法」―ミヒャエル・エンデ『モモ』
  • 慶応2年から平成27年までのベストセラーをリストにしてみた 読書猿Classic: between / beyond readers

    我々の時間についての遠近感は、時としてとんでもなく歪むが、それに気付く機会があまりない。 だから、何か一つの事項について年表をつくると、背筋が伸びるかのように、縮んでいた時間感覚を修正できる。 自分の経験だと、自分が生まれる前の、近現代あたりが、かなりアバウトにいっしょくたにされていることが多い。サルトルの『嘔吐』がベストセラーになるのはもっとずっと後のように思っていたが、実際は1946年である。 これは周りに質問してみるといい。世代によっては「70年代あたり」に「サルトルがブームだった」となってたりするので、自分と違う世代の人と質問し合うとおもしろい。 ベストセラーの悪口をいうにしても、ファクトを整理しといた方がいいと思って作った私物くさいリストであるが、いろいろツッコミどころや「発見」のしどころがあると思うので公開してみる。 現在に近づくほど、これまた私見だが、ベストセラーとして並ぶ

    慶応2年から平成27年までのベストセラーをリストにしてみた 読書猿Classic: between / beyond readers
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