第52回(2007年5月22日放送) | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀鈴木は、出版業界では有名な「締め切り破り」、それも常習犯だ。仕上がりに納得しない限り、どんなに催促されても、鈴木は頑として原稿を納入しない。一介のフリーのデザイナーが、大手出版社を待たせるという不思議な構図を可能にしているのは、鈴木が胸に秘める一つの信念である。「どんなに経営が苦しくても、絶対に言いたくない言葉がある。それは、『仕事をください』という言葉。それを言ってしまったら、仕事に媚(こ)びが生まれるし、どこまでも相手に振り回されることになる。だから、人に頼まれるからやる、というスタイルは崩したくない。」人に頼まれ、期待されているからこそ、その期待を上回る仕事をしてやろうというモチベーションがわく。根っからの職人である鈴木の矜持(きょうじ)が、この流儀に現れている。鈴木成一氏みたいに、締め切りを破っても、と
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