老夫婦の夫の悩み 老夫婦のお話です。 妻の耳が悪くなり、心配した夫は、妻に補聴器が必要だと考えました。 妻にそのことをどのように伝えていいのかわからない夫は、その相談をするために家族のかかりつけの医者を訪ねました。 医者は家庭で簡単にできる聴力の検査方法があると教えてくれ、おおよその妻の聴力がわかれば、医者も判断しやすいと言うことでした。 「やり方はいたって簡単です。」医者が説明し始めます。「彼女から12メートルくらい離れたところに立って、普通の声で普通の会話を始め、彼女が聴こえるかどうかを確認します。もし妻が聴こえていないようなら、9メートル、6メートル、3メートルと、返事があるまで少しずつ近づいていきなさい。」 その晩、妻はキッチンで夕飯を作っていました。書斎にいる夫はこう思いました。「ちょうどここは12メートル離れているな。よし確認してみよう。」 そこで普通の声でこう言いました。 「