<右>卒業式に臨んだ際の髪形=保護者提供(※ピアスの穴を開けたのは卒業後)<左>編み込みをほどいた普段の髪形=兵庫県姫路市で2023年3月9日午後0時15分、幸長由子撮影 兵庫県姫路市の県立高校の卒業式で3年の男子生徒(18)=当時=が髪形を理由に他の生徒から隔離された問題で、県教委は28日、神戸市で記者会見を開いた。式典で名前を呼ばれても返事しないよう学校側が求めたことなどを問題視し、「教育的配慮が足りなかった。(生徒との)コミュニケーションが十分ならば、こんなことにならなかった。もっと子どもに寄り添った対応ができたのではないか」と指摘した。 この問題は毎日新聞が28日に報道して明らかになった。生徒は日本人の母親と米国籍で黒人の父親を持ち、巻き毛で横に広がりやすい髪質。頭髪検査で「髪が耳にかからないように」と指導されたため、自らのルーツや髪質を踏まえ、黒人文化では伝統的な髪を編み込む形に