僕は酒が好きだ。 僕の兄も酒が好きだ。 僕の両親も酒が好きだ。 ついでに、僕の親族も揃って酒が好きだ。 泥酔するまで酒を飲む彼らないし僕を見て、いつも思う。 そんなに忘れたいことでもあるのだろうか?と。 様々な意見があるだろうけれど、僕は『酒なんて所詮法で許されたドラッグだ』という中島らもの意見に同意する。 酒は人を狂わせ、また乱れさせる。 適量の酒を飲むと、ひどく楽しい気持ちになる。 世界がくるくると回りだし、見るもの全てが愉快に思える。 あるいはそれを過ぎると、陰惨な気持ちになる。 深酒の際には訳もなく当り散らしたい気持ちになることがある。 見るもの全てが気に障り、普段の姿からは考えられないほど粗暴になる。もしくは厭世的な気分になる。 そして翌日は眩暈のするような二日酔いに襲われる。 頭はガンガンと痛み、立ち上がっただけで吐き気がする。 タバコを吸っても砂のような味しかせず、およそ食事