経済報道では抜きんでた存在の日本経済新聞(以下、日経)。時に「ニッポン株式会社の広報紙」とも揶揄されるが、経常利益では325億円(06年度)と、2位の読売新聞を約125億円上回り、「企業としては、朝日と読売を上回る存在」(大手紙幹部)という、押しも押されもせぬ大新聞だ。 我が世の春を謳歌しているように見える日経だが、内部では深刻な危機が囁かれている。それは、将来的な部数の大幅な減少だ。日経のターゲットはサラリーマン層だが、最もコアな読者層として長い間位置づけてきたのが団塊の世代。この世代の定年による大量退職が昨年から始まり、これに伴う発行部数の減少が懸念されているのだ。 次のターゲットは、キャリア・ウーマン 「日経は『仕事と直結する新聞』というイメージが強すぎて、退職とともに購読を取りやめるというケースが目立っている。取材で会う経営者の中には、『仕事を退職して一番うれしいのは、文字の小さい
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