戦争映画で日本を加害者に描くと製作資金が集まらない!『野火』の塚本晋也監督と松江哲明監督が語る日本映画の悲惨な現実 昨年は、終戦70年の節目ということもあり、戦争をテーマにした映画が多く公開された。1967年公開の岡本喜八監督作品『日本のいちばん長い日』が役所広司、本木雅弘、堤真一らの出演でリメイク。濡れ場も厭わない二階堂ふみによる体当たりの演技が評価された『この国の空』も話題を呼んだ。3月4日に授賞式が行われた「第39回 日本アカデミー賞」で、二宮和也が最優秀主演男優賞、黒木華が最優秀助演女優賞を受賞した、山田洋次監督作品『母と暮せば』も記憶に新しい。 そんななかでも映画ファンの間でとりわけ話題を呼んだのが、大岡昇平の名作を塚本晋也監督が映画化した『野火』だ。第二次大戦末期のフィリピン・レイテ島のジャングルをさまよう日本兵士の地獄絵図を徹底したリアリズムをもって描き出した本作は、銃弾で人
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