元旦。 日も昇りきらないまだ早いうちから車に乗り、祖父の居る病院へ赴く。 今回の地元への帰省は祖父に会うことが主目的だ。 コロナ禍 祖父は昨年病気を患ったため、今は入院している。 幸いにして大病というほどにはならず、無事に治療は終わっている。 ただ95歳という高齢のため、かなり足腰を弱めてしまっているらしい。自儘に歩けない状況では退院することもなかなか難しく、しばらくは病院かセンターでのリハビリが必要になるだろう。 人は歩けなくなると途端に元気が無くなってしまうらしく、祖父は相当気が滅入っていて、口数も減り、ベッドから起き上がるのも億劫になっていると親族からは聞いていた。 すぐにでも顔を見に行きたかったが、現在はコロナ禍、院内でのコロナ感染拡大を防ぐために面会は禁止されている。そのためビデオ通話で顔を見るくらいでしばらくは祖父と直接会う機会を作ることができなかった。 しかしながら今回、年始