東日本大震災の報道を分析すると何が見えてくるのか――。2011年10月13日のニコニコ生放送「朝日新聞 Journalism」のテーマは「大震災報道の6カ月」。ゲストに3.11以後の震災・原発事故報道を検証した専修大学教授の藤森研氏を招き議論した。そこから見えてきたのは、情報を伝えようと健闘しながらも、「空回り」しているかのようなマスコミの姿だった。 藤森氏は、3.11以後の3カ月間、在京6紙と地元4紙の紙面を分析し、各社の報道傾向や社説の変化、地域による被害の大きさと報道量の関係などを調べてきた。こうした結果を踏まえて、藤森氏は「みんなが、何が起きたか知りたい。それに必死で答えようとしたのは間違いないと思います」と新聞の取り組みに対し一定の評価を与えた。しかし、その成果については、「ある程度果たせたと思いますが、特に原発や低線量被ばくの情報については読者に対して強い不満を残したのではない
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