都市別にみると、転入超過数のトップ3は東京23区、札幌市、福岡市となる(2011~13年計、参考2)。札幌と福岡は、実は、転入者の年齢構成がきわめて対照的な都市だ。にもかかわらず、両市が東京23区に次ぐところが興味深い。 札幌市は、高齢者の転入が目立つ。60代、70代、80代、90歳以上のいずれのカテゴリーも、転入超過数は全国で断トツの1位だ。北海道内では、多くの地域で病院経営が難しくなっているという。このため多くの病院が札幌市内への開設を進め、つれて高齢者の札幌移住が加速している模様である。ちなみに、北海道全体では47都道府県中2番目の人口転出超となっており(2011~13年計、最大は東日本大震災の影響を受けた福島県)、札幌市と姿がまったく異なる。 一方、福岡市は、若い世代の転入が多い。市内に学生数1万人を超える大学が複数ある。コールセンターやゲームソフト開発など若者中心の職場も多い。1