2008年の世界経済・金融危機、リーマン・ショック以降、日本経済は他の主要国と比べても異常な落ち込みです。主要7カ国(G7)中、日本は個人消費が直近2年連続で低下している唯一の国です。設備投資の回復は最も遅れています。内閣府が8月にまとめた報告書「世界経済の潮流」2016Iが明らかにしています。 リーマン・ショックで落ち込んだ09年の水準を100としてその後の回復をみると、国内総生産(GDP)の主要部分を占める個人消費は、G7中、6カ国が09年水準を回復しています。しかし、日本は消費税を増税した14年と翌15年の2年連続で前年を下回っています。09年を回復していないイタリアも13年以降は回復過程にあり、現時点で個人消費が低下しているのは日本だけです。15年は104・9で、下から3番目となっています。 企業の設備投資について日本は112・9。統計で公共投資と民間投資が区別できないイタリアを除