日本に住む全員に12桁の番号を割り振り、税や社会保障などの情報を政府が管理するマイナンバー制度が今月から新たな段階に入っています。マイナンバーを通じ個人情報を自治体や国の機関との間でやりとりできる「情報提供ネットワークシステム(NWS)」の実用に向けた試行運用が始まったのです。安倍晋三政権は約3カ月後に本格的に運用する計画ですが、早くも会計検査院から同システムの不備が指摘されるなど矛盾が浮き彫りになっています。問題点や危険性をまともに説明せず、「国民の利便性が高まる」とマイナンバーを推進する姿勢は無責任です。 国民置き去りで前のめり マイナンバー制度は2015年10月、住民への番号通知の郵送で開始されました。16年1月からは、税や社会保障手続きの一部で行政や金融機関から書類への番号記入を求められたり、プラスチック製の「個人番号カード」が希望者に交付されたりしています。 個人番号カードは、マ
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