第1 国民投票法案が出てくる背景 憲法を変更するには、①改正案が国会に提出 →②衆参両院で審議し、それぞれ総議員の3分の2以上の賛成で議決 →③国民に提案(発議)されて、国民投票で過半数の賛成で承認されることが必要です(憲法第96条)。つまり、国民投票は憲法を変更するための最後の関門なのです。 ところが、これまで国民投票の手続きは法律では定められていませんでした。 改憲派は、「法の不備はすみやかに直さなければならない」と、国民投票法の必要性を訴えています。 改憲派が国民投票法を必要だと急ぐ理由は、手続きをきちんと定めておいていつでも憲法を変えることができるようにするためです。 ですから、今、国民投票法が必要かどうかを判断するためには、改憲派が描く憲法「改正」の内容に賛成するのかどうかという点は大きいと思います。 ただ、今与党協議会から提案されている「日本国憲法改正国民投票法案」(以下「国民