消防庁が今夏を目処に、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使った大規模災害時の緊急通報システムの試験運用を開始する方針を決めた。電話回線が途絶えた時に活用されたSNSは、企業にとっても有事のインフラとなり得る可能性を持つ。今回は、企業アカウント以外に、従業員の個人アカウントについて有事の際の社内向けの活用方法と平時の際の外部向け活用方法についての可能性を考える。 大震災のインフラとして利用されたSNS 消防庁は2012年の8月から「大規模災害時におけるソーシャル・ネットワーキング・サービスによる緊急通報の活用可能性に関する検討会」を開催している。今夏には試験運用を開始し、その実証実験が行われる予定だ。 これは東日本大震災でも経験したとおり、電話回線による緊急通報に障害が発生した場合において、インターネットで利用可能なSNSを活用した緊急通報の可能性を検討することが目的であり、