北極圏のはずれの地から、銅と毛皮にくるまれた女性のミイラが発掘された。男性ばかりの墓地に埋葬された、これまでのところ唯一の女性だという。 この夏、ロシア、サレハルド近くのゼレニー・ヤールの発掘現場から現われたこの12世紀の女性は、シベリアの北の果てを支配していた名もない狩猟漁労民族の一員で、驚くことにペルシャと関係があるという。 生前は美女だったらしい 偶然が重なってミイラ化したようで、おそらく年齢は35歳くらい、身長は155センチ、繊細な顔立ちがはっきりわかる。 まつ毛が長く、髪の毛も豊かで、歯もしっかり残っている。グリーンを帯びた顔は銅製の釜のようなものの破片で覆われていて、そのおかげか永久凍土の墓の中で顔はほとんど損なわれていないが、体のほかの部分の保存状態はあまり良くない。 頭部は動物の皮、おそらくトナカイの皮で覆われていて、こめかみのところに青銅のリングが見つかり、体は樺の木の皮