電通は10日、4月に石井直専務執行役員が社長に昇格するという役員人事を発表しました。新聞各社は戦後初めて新聞局以外から社長に就任することを記事に盛り込んでいます。 「国内営業畑出身で、執行役員就任後は海外事業も担当した。新聞広告を扱う新聞部門以外の出身者が社長になるのは戦後初めて」(読売新聞)。これは電通の歴史を振り返ると、ある意味で画期的なことです。 どのような企業にもその企業が続けてきた事業やステークホルダーとの関係にいて「トップルート」が存在しています。伝統のある企業ならなおさらでしょう。工場経験者とか、営業とか、購買部出身とか、労務畑など。トップに上り詰めるにあたりある部門を通過しているとすれば、その部門は企業にとって重要だということを示します。 電通でテレビは新聞の5倍以上稼いでいます(テレビ5000億円、新聞は900億円に届かず、第3四半期連結)、日本の広告費全体を見てもテレビ