アンジェラ・アキは転調が効果的に使用されている名曲として、さだまさしが在籍したグレープの『精霊流し』を紹介。「さださんの歌は“歌詞”を聴かせる歌。そしてこの曲では、歌詞の展開をサポートするように転調が使われているんですね。転調することによって、歌詞を前に進ませているんです」と語った。それを受けて、亀田は「私小説のように綴られている歌詞が、第2章に入っていくような転調ですよね。文学的な感じ」と、補足した。 続いて、MISIAの『Everything』を紹介。同曲では、D♭からDへ、わずかに半音だけkeyが上がっていることを指摘。亀田は「たった半音だけなのに、こんなに声の表情が違っている。そろそろお腹いっぱいじゃないかというところで半音だけ上がって、MISIAさんの歌のギリギリのところが引き出される」と、転調によって表現が豊かになることを解説した。 宇多田ヒカルの『First Love』では、