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2013年3月8日のブックマーク (4件)

  • 「精霊の守り人」とアニメ化、あるいは物語論 - subculic

    「物語」と「アニメ」の関係を確認したくなり、『精霊の守り人』を観直していた。『山月記』を取り入れたアニメ流世界観設定をはじめ、たしか氷川竜介さんが仰られていたのだったか「馬鹿と悪役が出てこない」し、人々が知恵を絞り、生き抜いていこうとする生活観、実に練り込まれている。とびっきり優秀な「原作付きアニメ」だと思う。神山健治監督が制作当時を振り返って、珍しくポジティブに語っている稀有な作品でもある。精霊の守り人 SET1 〈期間限定生産〉 [DVD] 麻生我等 ジェネオン・ユニバーサル 2010-08-25 by G-Tools『精霊の守り人』は原作を大胆にアレンジしてのアニメ化だったが、質実剛健な土台を作ったのは脚。神山健治という人は脚へのこだわりが尋常でなく、脚家チームを編成しての合宿、自ら執筆もするし直す。しかし、アニメの「脚」は視聴者にとって判別しづらいところも多々あり、「脚

  • 「ラブライブ!」で優先されている呼吸 - subculic

    『ラブライブ!』関連の話題が活発だ。いい機会なのですこし。アニメ化以前のプロジェクト概要はあまり知らなかったので、飽くまでアニメを基準とした話になるのだけど、『ラブライブ!』をみて面白いなと思ったのはいわゆる「呼吸」だった。ここでいう「呼吸」とは芸の世界で使うときの言葉で、「リズム」「タイミング」「間」とも連動する。芸の真骨頂とも言える「呼吸」をおいそれと語ることは難しいが、アニメにはそれぞれ「原則的呼吸」があると思っている。「リアリティ」「リアル度合い」と共通する点もあるが、ちょっと違う。たとえば『ラブライブ!』2話で園田海未がアイドル衣装のミニスカートを気にする件が出てくる。素足にこの短いスカートってことでしょうか……「制服からして短いスカートなんだから何を今更」と思わせるようにモジモジさせた後、カットを割らずに穂乃果が「大丈夫だよ!」と入ってくるのだけど、制服とアイドル衣装では人目に

  • 『true tears』 西村純二監督 「断念の肯定」を描く作家 (1) 寓話の現実昇華機能 - 物語三昧~できればより深く物語を楽しむために

    全体構想の、一部しかかけていないんですが、いつまでたっても書く余裕がないので、まずは、(1)だけ掲載します。 ■日常の関係性を描く人々は、いったい「何」を表現したいと考えているのか? 僕は、基的には「日常の関係性」を描いた作品は、嫌いです、と前提を置いてみよう(実は微妙に違うのだが・・・)。ただ僕が、SFで描く人類や銀河系の視点、それに政治や経済など、人の目には具体的に見えない、この世界を支配するマクロの構造とミクロの動機がリンクし、「世界を動かし変える・翻弄される」という物語を、とびきり偏愛しています。凄く単純化すると英雄端的な物語類型ですね。この世界と自分のミクロの動機や行動がリンクする瞬間が好きというわけですから。 なので、その対比として、「日常の関係性」というものにフレームアップしたものにひどく鈍感になってしまうのです。(精確にいうと、僕は、そういう作品も好きなのですが、好きの感

    『true tears』 西村純二監督 「断念の肯定」を描く作家 (1) 寓話の現実昇華機能 - 物語三昧~できればより深く物語を楽しむために
  • マンガ☆ライフ |ラブライブが面白い三つの理由

    連日のように『ラブライブ』で更新してるわけだけど、BS11での放送も終わり、ついにバンダイビジュアルチャンネルでの配信も始まったたのでようやく『ラブライブ』について全力で書いていきたい。 「ラブライブとはなんぞや?」という話は俺も散々書いてきているし、けいあんの御触書さんがラブライブ紹介記事を書いているので、そちらを参照してください。 ラブライブ!について語ってみる - けいあんの御触書 ■ さて。俺もさんざんラブライブについては記事を書いてきているわけだけど、そもそも俺が『ラブライブ』を面白いと感じている理由を大雑把に分けると ・サンライズとサンジゲンが手がけるプロモーションビデオ ・声優ユニット、μ'sが行うライブパフォーマンス ・公野櫻子が手がけるアイドル活動や日常描写を始めとするストーリー この三つに分けられる。 この三つの要素はそのまま『ラブライブ』という企画に初期から関わってい