2012年の金字塔となるロックアルバムの誕生だ。 恐るべき才能を誇る21歳のシンガー・ソングライター米津玄師は、混沌とする音楽シーンの光明となるだろう。 全クリエイティヴを独りで手がけた究極の音楽クリエイターによる、奥深き内面世界をジオラマのように俯瞰できる 傑作アルバム『diorama』に注目をしたい。 「手放さなければ、手に入れることができないモノってあると思うんですよ」 米津玄師は、世の中との唯一の接点として10代の頃から動画共有サイトに作品を発表し続けていた。 投稿作品は総再生回数が2,000万を超え、100万再生楽曲を6作品も生み出した実績を持っている。そんな人気ネットクリエイターである彼が、初の全国流通アルバム作品で選んだのは全曲新曲で、本名を名乗り、自らヴォーカルを担当するロックアルバムだった。 「VOCALOIDで成功した人って、みんな思うことだと思うんですけど <初音ミク