【ソウル=吉田敏行】日本産水産物の放射能汚染に対する過剰反応が韓国で指摘される中、釜山鎮警察署は28日、日本産のサバを韓国産として偽装販売したとして、水産加工業の男を食品衛生法違反の疑いで逮捕した。 捜査関係者によると、男は2010年9月~11年12月にかけ、輸入業者から仕入れた日本、中国、韓国産のサバ計298トンを加工し、「国内産塩サバ」として販売した疑い。仕入れたサバの6割が日本産で、韓国内の100以上の流通業者が扱った。同署が男の倉庫に保管されていた加工品のサバを検査した結果、放射性物質は検出されなかったという。 韓国では、東京電力福島第一原発の汚染水問題が発覚して以降、日本産水産物を韓国産やロシア産に偽装する事件が横行。9月から、警察や自治体が取り締まりを強化している。