公益的な活動をするNPO法人への税制優遇措置を拡大する税制改正法と、税制優遇が受けられる「認定NPO法人」の要件緩和などを柱とした改正NPO法が、今国会で相次いで成立した。 関係者は大喜びムード一色だが、あえて言いたい。まったくひどい法改正だ! 現在NPO法人は約4万3千あるが、このうち税制優遇が受けられる国税庁の認定NPO法人は2百ちょっと。そこで、一九九八年に制定以来の抜本改正で、認定NPO法人を大幅に増やし活発な活動を促すのが目的なのだが、果たして大丈夫か? まず今回の改正で、税額控除が初めて導入されたことが怖い。これまでは寄付金を、寄付した人の所得から差し引く所得控除だったが、改正により寄付した金額から2千円を超えた分の半額が、所得税と住民税から減額される。だから節税を通り越して、脱税をしようと考える人が動き出すに決まっている。実際そういう怪しい相談も増えている。 なので、認定NP