ロングテールバイクのパイオニアである“エクストラサイクル”の歴史を紹介する。 創始者は、子供の頃から自転車好きだったというロス・エヴァンス。高校時代には自転車屋でアルバイトをしながら、自転車のメカニック養成学校に通い自転車についての基礎を学んだ。この頃、休暇を利用して南米に足を運び、貧困に苦しむ人々を支援する活動に初めて参加した。そして、スタンフォード大学に進学すると、プロダクトデザインを学びながら、南米ニカラグアなど発展途上国の人たちを助ける活動に、さらに積極的に参加するようになった。 そこで、「もっとたくさん荷物を積める自転車があれば、彼らの生活がきっと楽になるはず」と考え、自転車の後ろに取り付ける3輪のトレーラーを設計した。ところが物資の少ない国では普通の自転車1台を手に入れるだけでも難しい。そのうえに別の車輪を手に入れることが現実的ではないことを悟った。部品点数は、できる限り少