世界中が震撼したタイレノール®への毒物混入事件。しかし、ジョンソン・エンド・ジョンソン社は、迅速な対応と消費者への誠実さ、公正さを柱とした企業理念を貫くことで、消費者への信頼を取り戻すことができました。今でも逸話として語り継がれている企業姿勢をお話します。 1982年9月30日。その日、タイレノール®の歴史においても、医薬品業界においても衝撃的な事件が発生しました。それが全米を震撼させたタイレノール事件です。 事の始まりは、シカゴ・サン・タイムズ紙から、ジョンソン・エンド・ジョンソン社に届いた一本の通報からです。それは、外部の第三者によって「タイレノール® Extra Strength (Capsule)」に、シアン化合物が違法に混入された、という衝撃的な内容でした。 ジョンソン・エンド・ジョンソン社は、事件発生直後に、マスコミを通じた積極的な情報公開として、衛星放送を使った30都市にわた