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reviewとbookに関するginyuuのブックマーク (3)

  • 『不完全なレンズで』ロベール・ドアノー著 堀江敏幸訳(月曜社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「写真家とはこういう者である」 ロベール・ドアノーと聞いて、その人、だれ?と首を傾げる人でも彼の写真は見ているはずである。恵比寿の東京都写真美術館に行くと入口の通路のところで、壁にプリントされたキスをする恋人をとらえた巨大な写真が目に飛び込んでくる。この写真の撮影者がロベール・ドアノーである。 マグナムの写真家として世界を股にかけたアンリ・カルチェ=ブレッソンなどと比較するとつつましい存在だったドアノーは、かつて『ライフ』の依頼で撮ったこの写真が1983年に再利用されたことで一躍有名になった。写真が「パリ=恋人たちの街」というイメージを再生産するのに大きく貢献したことはまちがいなく、当時はそれをさらに盛り上げるためにパリの観光局は若いカップルに金を払って街のあちこちでキスさせている、というまことしやかな噂さえ流れたものだった。 1912年生まれのドアノーはそのときすで

    『不完全なレンズで』ロベール・ドアノー著 堀江敏幸訳(月曜社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    ginyuu
    ginyuu 2010/11/07
    写真家とは。なんか、ひとつ謎がとけたような、納得しました。
  • 『SWISS』長島有里枝(赤々舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「異国にいる「孤独」が浮かびあがらせたもの」 彼女のこれまでの仕事を知っている人は、この写真集を開いてホントに長島有里枝?と首を傾げるかもしれない。1993年、大学生のときに「アーバナート」展でパルコ賞を受賞しデビュー、受賞作は家族のヌードという、それまでの写真表現の枠を破るような過激な内容だった。 審査の会場で長島の作品に目を付けたのは荒木経惟だった。候補作からもれていたのを、遅れて審査の場にやって来た彼が「これを入れなきゃだめじゃない」と主張して審査の流れが変り受賞したという半ば伝説化したエピソードがある。それから17年、『SWISS』と題されたこの写真集には、つねに生きることを問うてきたこの写真家の生の温度と、自分を「他者」として見つめる冷徹な視線とが脈打っている。 写真と言葉を一緒に載せたは多いが、両者の関係がうまくいっていると感じる例は案外少ないものだ。両

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  • 『通訳ダニエル・シュタイン』リュドミラ・ウリツカヤ(新潮社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 「瞠目させられる構成力、驚愕の書」 2009年に読んだでもっとも驚いたといえば、この『通訳ダニエル・シュタイン』である。さまざまなことに驚愕したが、まずは作品の形式だ。 最初の章はエヴァ・マヌキャンという女性の独り語りである。つぎの章では1章に出てきたエステル・ハントマンという女性に語り手がバトンタッチされる。それぞれに日付と場所が書かれていて、エヴァは「1985年12月 ボストン」、エステルは「1986年1月 ボストン」。 ふたりが交互に語っていくのだろうと思って読み進んでいくと、3章ではイサーク・ハントマンという男性に語り手が替わり、時間も過去にさかのぼって「1959年〜83年」になる。名字がエステルと同じなので血縁とわかるが、説明的なことは書かれてない。 4章ではさらに時空が飛ぶ。「1946年1月 ヴロツワフ」となり、 エフライム・ツヴ

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