米ボーイングの最新鋭ジェット旅客機「ボーイング787」が米ボストンで2日続けてトラブルを起こした。787は燃費効率が良く、全日本空輸や日本航空をはじめ世界の航空会社がこぞって採用。航空機にとって最も重要な信頼性に疑念が生じる事態になれば、ボーイング社はもとより航空業界の今後にも影響を及ぼしかねない。 787は炭素繊維複合素材で機体を軽量化し、新型エンジンを搭載したことで燃費が従来機と比べ2割改善。従来機では採算がとれなかった路線の開設が可能になるとして「(航空業界の)世界を変える機体」(ボーイング幹部)と期待されていた。 今回トラブルを起こした機体が就航していた日本航空の成田-ボストン線も「787だから開設できた路線」(日航幹部)という。全日空も既に計66機を発注し、2017年度には約100億円の経費削減の効果を見込んでいる。(共同)