昨年10月、エベレスト登頂に挑んだ登山家の栗城史多さん(30才)。当初は“ニートのアルピニスト”と呼ばれながら、これまで「冒険の共有」をテーマに、単独・無酸素エベレスト登山と世界初のエベレスト登頂インターネット生配信に挑戦し、注目されてきた。4度目となった今回は、難しいとされる西陵側のルートに初挑戦したが、登頂アタックの途中、強風で断念。同時に手の指に重度の凍傷を負い指切断の危機にある彼に、現在の心境や再チャレンジについて聞いた。――今回のチャレンジを振り返って現在の心境をお聞かせください。栗城:後悔はしていません。凍傷にはなってしまいましたが、今回はまっさらな気持ちで登ることができ、初めてちゃんと山と向き合えました。少し無理してしまったという反省はあっても、そこからどうチャレンジしていくか、前に進むしかないなと。以前は落ち込むこともありましたが、今は後ろ向きの気持ちはないですね。――頂上