【岡田将平】捜査対象者の車に全地球測位システム(GPS)の端末をこっそり取り付け、どこにいるかをつかむ。そんな捜査手法が、各地で明るみに出ている。警察庁は「必要性が認められる場合は許容される」と主張するが、福岡地裁での公判では、被告の弁護人が「違法捜査だ」と主張。端末の契約者である福岡県警の警視が10月にも証人として出廷する。 GPS端末がつけられていたのは、覚醒剤を使用した罪で福岡地裁で公判中の男性被告(31)の車。被告の供述によると、昨年9月中旬、車体の下に、外付けのバッテリーとともに磁石で付けられているのを見つけた。9月上旬から、尾行されているように感じたり、まいたと思ってもしばらくするとまた同じ車につけられたりしているように思えたことから不審に思い、知り合いの自動車整備工場に行って見つけた。 被告は昨年11月、覚醒剤取締法違反容疑で逮捕された。公判で無罪を主張している。 続きを