イタリア代表のW杯事前合宿に合流した先月19日、MFアンドレア・ピルロは35歳になった。 '06年のドイツW杯を制した天才司令塔は、昨年5月の自伝発表会でブラジル大会後の代表引退を示唆していた。ところが、今年春の地元紙インタビューであっさりそれを撤回した。 「代表監督から頼まれでもしない限り、自分から代表に別れを告げることはしない」 達観した哲学者か心穏やかな仙人であるかのように、飄々としたピルロの本心を窺うことは難しいが、アズーリのユニフォームへ彼が抱く愛着が並々ならぬものであることは確かだ。 ピルロは、歴代5位にあたるA代表通算出場記録(108試合)を積み上げる前から、アズーリの一員として膨大な時間を重ねてきた。 国歌「マメーリの賛歌」を何度口ずさんだだろう。 19年前、ブレシアの育成部門にいた天才少年ピルロが、トップチームの抜擢を受け、16歳と2日でセリエAにデビューした。 同じシー
![歴代監督が頼り続けた天才司令塔。ピルロ、筋金入りのアズーリとして。(弓削高志)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ffe615de3970af75255e40010d39fd5088316661/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F7%2F7%2F-%2Fimg_77f3552f9b0b5737cb551c5acbc8159f319305.jpg)