不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 『人を賢くする道具―ソフト・テクノロジーの心理学』は、認知科学者で『誰のためのデザイン?』の著書でも知られる、ドナルド・A・ノーマンが1993年に書いた本です。 『誰のためのデザイン?』では、その原題("The Psychology of Everyday Things")が示すとおりドアや蛇口、電気のスイッチなどの日常的なものに見られる使い勝手の悪さの原因となっているデザインの問題を指摘したものでしたが、この本では、同じように人の認知とモノの関係を扱いながらも、焦点をテクノロジーがもたらす社会的インパクトに絞って展開しています。 ユーザー中心デザインはまだモノ中心のデザインこの本を読んで、僕は自分がこれまで「人間中心のデザイン」というものをいかに誤解していたかを知りました